Yahoo! Japanニュースに、迷惑メールを送信した業者に対する罰金の上限が3,000万円という記事が掲載されました。
特定電子メール送信適正化法改正案に盛り込まれているらしく、2月中にも国会に提出で今年中の施行を目指すとのことです。

迷惑メールに困っている人も多いと思うので、こうした規制には賛成ですが、ただ罰金を高額にして規制を強化すればいいという問題でも無いような気がします。

改正案の内容を見ていないので、これまでの規制との関係がわかりませんが、事実上この法案が通れば、メールを広告や宣伝に利用することは難しくなりそうです。

同意のない相手にメールを送ることができないわけですから、広告や宣伝は、電話やFAXまたはダイレクトメールと言った従来のやり方に戻さざるを得ないわけです。

ただ、電話での営業は仕事を中断されますし、FAXも紙とトナーが無駄になります。
ダイレクトメールは、ポストがいっぱいになりゴミも増えますし、捨てるにしても宛名ラベルを剥がさないと個人情報等の漏洩に繋がります。

そう考えると、これらは迷惑メール以上の迷惑度かもしれません。
にもかかわらず、誰もこれらを規制しようと言う話は聞きません(私が知らないだけかもしれませんが)。

なぜでしょうか?

メールだけが迷惑で、電話やFAX、ダイレクトメールは誰も気にならないということでしょうか。


ひねくれた考え方かもしれませんが、電話やFAX、ダイレクトメールのメールとの決定的な違いは、増えれば増えるほど儲かる会社があるのに対して迷惑メールが増えても誰も儲からないということです。

許可の無い相手に電話やFAXができなくしたり、ダイレクトメールを送れなくすれば、そうしたビジネスに関与している会社は大打撃を受けるために簡単には規制できませんが、メールなら誰も文句はいいません。

文句をいうのは、迷惑メール送信者だけです。

つまり、迷惑メールの規制強化は、単にメールだけでなく、同意を得ていない場合の広告・宣伝の手法全般を考えて行うべきだと思うのです。